たしかに、映画での英語学習なら、楽しく続けられそうなので、手を出したくなりますよね。
いろんな所で、ネットフリックスだけに限らず、海外の映画やドラマを使った、英語学習法が紹介されていますし。
しかし、ごめんなさい。初心者さんには、不向きです。
ただ、例外はありますし、初心者さんでも、ネットフリックスをうまく活用する方法もあります!
その理由を、深堀りしていきます。
頑張るあなたのお役に立てれば幸いです。
その前に、まずはネタバレで…
1分で解決!
★手っ取り早く結論 = ネットフリックス(海外の映画・TVドラマ・アニメ)は、じつは学習負荷が非常に重く、上級者向きです(例外あり)。
☑ ただし、初心者さんであっても、学習効果を狙わず、モチベーション用に、海外の映画を楽しむのはOK!
1分解説は以上です。
それでは、よろしくお願いしますm(_ _)m
☑ 本記事の内容(メリット)
- 英語を話せる本質がわかる
- 映画(洋画)との上手な付き合い方がわかる
- ざせつを避けられる
☑ 本記事の信頼性
- 元イーオン英会話講師
- TOEIC980点
- 慶応義塾大学SFCにおいて:
第二言語習得研究に関する優秀賞を受賞
【実際の英会話の実力】
以上の「理論・研究」 と 「実践・現場」の両面から記事を書いています。
ちなみに、元々、私は、20歳以前は…
- センター試験で偏差値40台
- カタコト英語
で、全く英語が話せませんでした。身振り手振りと、知っている英単語を単発で連呼するだけでした。
英会話力が本当にゼロだった私でも、20歳(成人)以降から本格的に英会話に独学で取り組み、上記の音声レベルまでには上達しました。
ですので、ラクな道ではありませんが、あなたも、今から英会話を始めても確実に上達できます。
一緒に頑張っていきましょう!!
ちなみに
■ 本記事の論拠は、以下の拙著です。
» 拙著『 CLAメソッド(英語上達レシピ)』(無料)
※「英語を(聞ける)話せる本質」については、P15、17、34,35、53、62、70へ。
※「映画(洋画)が上級者向け」である詳しい理由については、P26、48、52へ。
小難しい内容なので、辞書・事典のように「ひろい読み」でOKです。
そもそも、英語が話せる本質とは?
あくまでザックリ言うと、、、
昔ながらでも、最新でも、時代と勉強法は変われど、
英語が話せる本質(原理・仕組み)は、何も変わっていません。
☑ 英語が話せる本質(原理・仕組み) = 脳内の英語データを増やし、その使用を自動高速化すること
どことなく、筋トレと似てませんか?
古くからある腕立てから、最新ジムのマシンまでありますが、、、
結局は、筋トレの本質(負荷をかけて、狙った筋繊維を傷つけて、そこで発生した乳酸による酸性濃度を薄めるために、超回復により筋肥大させること)は変わっていません。
ただ、その本質へのアプローチ方法が変わっただけです。
ですので、英会話でも重要なことは、、、
- どの英語力(筋肉の部位)をきたえているかをちゃんと狙って学習トレーニングすること
- ちょっとキツい(筋線維を傷つけられる)ぐらいの負荷の学習トレーニングを行うこと
- そのために勉強法(筋トレ手法)ごとの負荷レベルを把握しておくこと
- 英会話に必要な複数の英語力(全身の筋肉部位)を、バランス良くきたえること
ありがちな失敗例
(ポイント2&3の「負荷コントロール」ができていない)
■ 映画・洋楽など、超高負荷な教材(ベンチプレス100kg級)から、いきなり学習を始めてしまう。
※高負荷すぎると、肉離れなどのケガにつながるように、英語ではメンタルがケガして、ざせつにつながってしまう。
毎日触れて、学習効果を狙わず、楽しむ目的ならOKですが。(その理由・詳細は、以下で説明しています。)
※逆に、100gの軽すぎるダンベルでいくら筋トレしても全く筋肉がつかないことと同じで、聞き流すだけや、カンタン過ぎる英語教材の学習からは成長は見込めません。
そういうことです。
リスニングの基礎力がない状態(音声知覚の自動化ができてない状態)で、音変化が頻発する映画・洋楽を教材に選んでしまうと、学習効果がほぼ期待できません。
なぜなら、そもそも頭の中に、音変化の情報が少ないことに加え、
音声知覚処理と、視覚情報処理で、ほとんど認知資源(※カンタンに言えば、集中力/注意力/余力)を使い果たしてしまい、音変化に対応できないからです。
また、音声では理解できていないのに、視覚情報で「なんとなく理解できた!」という勘違いも頻発してしまいます。
逆に、基礎力があれば、最高難易度の教材である映画(洋楽)でトレーニングすることで、「音変化への慣れ」(音変化の音韻データ収集)という、さらなる学習効果が期待できます。
はい。
音変化がたくさんあるので、映画・洋楽や、英語のTV(ドラマ・アニメ・トークショー・ニュース番組)などは、超高負荷な教材(ベンチプレス100kg級)だというワケです。
ですので、基礎力をつけてから挑戦しましょう!
もちろん、初心者さんであっても、学習効果を狙わず、「生きた英語」との接触機会を増やす目的や、単純に英語を楽しむ目的で、映画・洋楽を活用するのはOKです(^^)
以下で、具体例をあげていきます!
ネットフリックスやプライムビデオで、英語を楽しむ♪
ネットフリックス(Netflix)であれば、クローム(Chrome)というブラウザの拡張機能「Netflix 同時字幕で英語学習」(月額97円)というサービスが学習に便利。
※Netflixの日本語と英語字幕を同時に表示。3秒巻き戻し機能。英単語の意味を表示。ひとつのセリフをリピート再生。再生速度の変更。フレーズをお気に入りに追加。
学習に向いている海外の映画・ドラマは、Fワードなどの暴力的な言葉がなく、楽しい日常会話がベースになっている「フレンズ」や「フルハウス」など。
「言語学習用の字幕(プライムビデオ)」 ← この英語表記「Subtitles for Language Learning (Prime Video)」というクローム(Chrome)ブラウザの無料の拡張機能を追加すれば、アマゾンPrime Videoでも、上図のように日英などの字幕と辞書機能を追加することができます。
「鬼滅の刃」など日本のアニメを英語字幕で見ることができます。
英語学習向きの「フレンズ」や「フルハウス」を見たい場合は、アマゾンプライムビデオでは、(※2022年9月時点で)別途購入が必要かつ30日間の視聴期限付きなので、見放題のNetflixの方がベター。
ただ、アマゾンプライムビデオの見放題の映画の中には、上図のように「ショーシャンクの空に」などがあり、日英の字幕を同時に出しながら見ることができます。
(※2022年9月時点では、「ショーシャンクの空に」は、見放題ではなく、30日間の視聴期限付きになってしまっていました。ですが、他にもたくさんの洋画が見放題なので、あなたのお気に入りの洋画があれば、1つにしぼって聴き込んでみてください!)
「例外」と「習慣づくり」のための英語音声
はい。
例外としては、 幼児向け人気アニメ「Caillou」などならば、初心者さんでも、ある程度の学習効果は期待できます。
※とはいえ、ネイティブの幼児向けなので、使われるフレーズや英単語が多く、意外にムズかしく感じられるかもしれません。
そういう場合は、 NHKゴガク番組(ラジオ・TV)なら、レベルに合わせて番組を選べますし、ていねいな日本語の解説もあるので、ムリせず続けられます。
※疑似英会話トレーニング機能などがある無料のアプリも便利です。
以下のオススメ英語音声素材は、中上級者用の負荷レベルなので、初心者さんは、学習効果を狙わずに、あくまでも、習慣づくりとして楽しむ目的で活用してください。
繰り返しになりますが、
映画に関しては、洋楽同様に英語の音変化が激しく、かつ、視覚情報によって理解できているだけなのにリスニングできたと勘違いしやすい。そのため、学習素材としては超高負荷(上級者向け)なので注意。
英語音声素材1 | (無料)ボイシー |
英語音声素材2 | (無料)ポッドキャスト |
英語音声素材3 | (基本無料)「Cake(ケーク)英会話」という映画を題材にしたアプリ |
※ただ、決まった会話音声(CDなど)の方が、パッケージ化されている分、繰り返して聞きやすい利点もあります。
ちなみに
■ シンプルに、日英ミックスの英文を聞き流したい場合は、
などのYouTubeもオススメです!
「聞き流し」について、もっとくわしく知りたい場合は、、、
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おまけ
お急ぎ用!
動画の要点【ピックアップ】
とにかく自然に毎日続けてしまうような「楽しい!」と思える自分なりのハマる言語学習法を見つけること
その楽しさに加えて、「メソッド(やり方)」、「システム(仕組み・ルーティン化)」、「忍耐」が必要
このTED動画内でリディア・マコワ氏(スロバキアの言語メンター)が主張されている通り、負荷レベルうんぬんの前に、継続に一番重要なことは、楽しめることです。
ですので、注意点は頭に入れつつも、毎日見たいぐらい映画や洋楽が好きなら、むしろ、やらない手はないですね(^^)
【お持ち帰り用】まとめ
3つの結論
- ネットフリックス(海外の映画・TVドラマ・アニメ)は、じつは学習負荷が非常に重く、上級者向き
- 例外は、幼児向け人気アニメ「Caillou」やNHKゴガク番組(ラジオ・TV)など、負荷コントロールができる英語音声
- ただし、初心者さんであっても、学習効果を狙わず、モチベーション用に、海外の映画を楽しむのはOK!
最後に
私(アダチ)も、初心者の頃に、海外のドラマ・映画・アニメ・ラジオ・ニュース番組などを、寝ている間もかけて大量に聞いていました。しかし、ほとんど効果は実感できませんでした。
そもそも、初心者の頃は、脳内で、英語自体が雑音処理されてしまっている状態なので、どれだけ聞いても何も蓄積されないのは当然ですよね。
(その当時、誰か、それを教えてほしかった、、、orz)
ただ、毎日英語に触れている習慣としては良かったです。
ということで、冒頭の「リスニングの基礎」でもふれたように、、、
初心者~中級者までは、まずは細かく、深く集中してリスニング(※いわゆる精聴)を行う。それにより、脳内で「英語は重要な音声だ」と認識させ、知覚処理を自動化させる学習効果を獲得してください。
広く多く聞く(※いわゆる多聴)のは、その後のレベルなので。
くわしくは、、、
こちらをCHECK(タブで開く)
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【深く聞く】リスニング上達のかんたん3ステップ【英会話の初心者向け】
☑ 手っ取り早く結論 = かんたん3ステップ。
Step1.1語からの英会話(アプリ)
Step2.英会話リスニング(アプリ)
Step3.はじめてのK/Hシステム(音声DL付きテキスト)
以上です。
続きを見る
それでは、よい英語の旅を!
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